磁石が日常生活から最先端医療を支えていることがわかる
磁気ネックレスと医療用の磁気治療器の違いがわかる
医療用の磁気治療器の利点がわかる
あなたの生活に「磁気の力」をプラスしよう
はじめに
肩こりや首こりのセルフケアに、磁気ネックレスを使っている方は多いのではないでしょうか。一方で、「磁気が身体に作用するといわれても、目に見えないので実感がわかない」と感じる方もいらっしゃいます。
実は、磁気は医療の現場でも幅広く使われています。体の中を画像にするMRIのほか、変化する磁場で神経や筋肉に働きかける医療機器も、病院で活躍しています。
ただし、病院の機器と、ドラッグストアで買える磁気治療器とでは、磁気の種類も使う目的も異なります。同じ「磁気」でも、どこが違うのかを知っておくと、磁気ネックレスとの付き合い方も見えてきます。
このコラムでは、暮らしと医療を支える磁気の働きを、物理学と生理学の視点から解説します。
身近な存在から最先端医療までを支える「磁石」の役割

「磁石」という言葉を耳にすると、多くの人は冷蔵庫にメモを留めるマグネットや磁気ネックレスを思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、これらは磁石が持つ能力の一端に過ぎません。
目に見える活用法以外にも、磁石は私たちの日常生活を支える屋台骨となっています。
【暮らしを支える磁石:家電やスマートフォンの中にも】
私たちの身の回りにある「便利さ」の背景には、常に磁気の存在があります。
例えば、掃除機や自動車を動かすモーターの動力源として、磁石が欠かせないことは広く知られています。
磁石の活用は、回転運動を生むモーターだけではありません。冷蔵庫のコンプレッサー、洗濯機の給水バルブ、電子レンジで加熱を担う装置にも、磁石はさまざまな形で組み込まれています。スマートフォンのスピーカーや振動の仕組みにも、小さな磁石が使われています。
現代社会において、磁気技術の介在しない生活は成り立たないといえるでしょう。
【医療で使われる磁気:MRIの検査から神経や筋肉への刺激まで】
この磁気の力は、産業界や家庭用電化製品だけでなく、医療現場でも重要な役割を担っています。
その代表例が、強い磁場を利用して体内を画像にするMRI(磁気共鳴画像装置)です。放射線による被ばくがなく、筋肉や靭帯などの軟らかい組織を鮮明に描き出せるMRIは、現代医療の検査に欠かせない機器となっています。
MRIと磁気ネックレスの磁気の違いについては、こちらで紹介しています。
一方、医療現場での磁石の活用は、検査を目的としたMRIだけではありません。
近年注目を集めているのは、磁気を神経や筋肉への刺激に応用する技術です。変化する磁場を使って体内にごく弱い電流を生じさせ、神経や筋肉に働きかける医療機器が登場しています。磁気治療というと、家庭で使うものという印象をお持ちの方も多いかもしれません。現在では、医師が扱う医療機器にも磁気が応用されています。
【身体も磁気を発している:生体磁気と研究の歩み】
なぜ、磁気が身体に働きかけるのでしょうか。
実は、私たちの身体も、ごく弱い「生体磁気」を発しています。
心臓の拍動や脳の活動に伴って生じる磁場を測る研究は古くから行われ、脳の働きを調べる検査にも応用されています。脳から生じる磁場は、地球の磁気(地磁気)の1億分の1以下と、とても弱いものです。そのため測定には、外からの磁気を遮る特別な部屋が使われます。そこに外部から適切に管理された磁場を作用させ、身体の内部に変化をもたらすという発想は、長く医学界で研究されてきたテーマでもあります。
かつて、磁気と身体の関係を調べる研究は、研究者の経験や研究に参加した方の自覚症状に頼る部分が多くありました。20世紀後半になると、医学、工学、物理学の融合が飛躍的に進みます。特に、磁場の変化によって神経に電流を生じさせ、神経の働きを調整する技術は、医療の新たな選択肢となりました。
科学の進歩により、磁場の強さや向き、かける時間を、1000分の1秒単位で制御できるようになりました。
これにより、医療用の磁気刺激装置は、より高度で専門的な医療機器へと進化を遂げています。
磁気は、身近な家庭用品から病院の機器まで、私たちの暮らしを支え続けています。

谷口
「医療現場で磁気治療が行われている」とお伝えすると、驚かれることが少なくありません。これらは病院でのみ扱われる専門的な機器であり、特定の疾患には保険も適用されます。身近なセルフケアから高度な治療まで、磁気は幅広く健康を支えています。
病院にある磁気治療器とドラッグストアにある磁気治療器

前章の通り、磁気技術は生活家電から医療機器まで幅広く活用されています。
ただし、磁気を使う医療機器は、その出力や目的によって大きく二つに分けられます。
一つは、一般に広く普及している「家庭用磁気治療器」です。ドラッグストアなどで購入できる永久磁石を用いた製品のほか、家庭用電源を使う交流磁気治療器などがあります。家庭用永久磁石磁気治療器は、「装着部位のこり及び血行の改善」を効能とする管理医療機器で、日々の生活のなかでセルフケアとして使えます(効果の感じ方には個人差があります)。永久磁石の製品は、時間がたっても変わらない磁場を身体にあて続けます。
磁気が血行に働きかける仕組みは、こちらをご覧ください。
また、管理医療機器がどのように品質を保たれているかについては、こちらで紹介しています。
もう一つは、医師の管理下で使われる「医療用(病院用)磁気刺激装置」です。特定の症状へのアプローチを目的として設計され、精密に制御された変動磁場を発生させます。家庭用の永久磁石が静止した磁場をあて続けるのに対し、医療用は磁場を素早く変化させます。その変化によって体内にごく弱い電流を生じさせ、神経や筋肉を直接刺激する点が大きな違いです。
ここからは、医療現場で使われている機器を二つ紹介します。
【脳へのアプローチ:経頭蓋磁気刺激(TMS)】
最先端の磁気医療において、発展を遂げている領域の一つが「脳」への働きかけです。精神科の領域などで使われている「経頭蓋磁気刺激(TMS)」は、頭の外側から磁気をあて、脳の神経細胞を刺激する方法です。
この技術は、物理学の電磁誘導の原理を応用しています。電磁誘導とは、磁場が変化すると、その周りに電流が生じる現象です。専用のコイルに電流を流すと、短い時間で強さが変化する磁場が発生します。この磁場は頭の骨を通り抜け、脳の特定の部位にごく弱い電流を生じさせます。主な対象は、おでこの奥にあり、考えや気持ちの調整に関わる部位です。こうして、神経のネットワークの働きを整えます。
日本では2017年に医療機器として承認され、2019年6月から保険診療で受けられるようになりました。対象は、薬による治療で十分な改善が得られない、中等症以上の成人のうつ病などです。
※参考:厚生労働省「先進医療の内容(概要)反復経頭蓋磁気刺激による治療抵抗性うつ病の維持療法」 https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001461710.pdf
【骨盤底筋への働きかけ:磁気刺激による再教育】
泌尿器科や産婦人科の領域で使われているのが、尿失禁に用いる磁気刺激装置です。専用の椅子に埋め込まれたコイルから短く断続的な磁気(パルス磁気)を発生させ、骨盤の底にある筋肉や、その筋肉を動かす神経に働きかけます。
骨盤底筋は、膀胱などの臓器を下から支え、尿道を締める働きをもつ筋肉です。筋肉を鍛えるには自分で動かす運動が必要ですが、体の奥にある筋肉を正確に意識して動かすことは容易ではありません。医療用の磁気刺激装置は、強い変動磁場を用いて、自分の意志とは関係なく、ねらった筋肉を縮めたりゆるめたりできます。この過程を通じて筋肉の「再教育」を行い、排尿に関わる働きを本来の状態へ近づけていきます。
磁気は、電気刺激とは異なり、皮膚の表面に刺激が集中しにくい性質があります。そのため、皮膚の奥にある神経や筋肉にも働きかけやすくなります。
この物理的な特性を活かし、医療現場では、神経や筋肉に働きかけて体の働きを整える機器として使われています。

谷口
私は以前、MRIを「暗闇を一瞬で照らし出すカメラのライト(フラッシュ)」、磁気治療器を「部屋全体を穏やかに照らし続ける間接照明」に例えました。この違いを深く理解するためには、静磁場、変動磁場(交流磁場、パルス磁場)という2つの性質を知る必要があります。 静磁場とは、時間の経過によって磁束密度や方向が変化しない、安定した磁場のことです。一方、変動磁場は、時間とともに磁場の強さや方向が変化する磁場を指します。このように、磁場にも用途に応じた「種類」があることを知ると、技術への理解がより深まります。変動磁場については、もう少し奥が深いので別のcolumn記事で解説します。
磁気という特性を活かした「非侵襲的」アプローチの広がり

医療用の磁気刺激が重要な選択肢となっている背景には、その「非侵襲的(ひしんしゅうてき)」な特性があります。
非侵襲的とは、身体を傷つけず、痛みや不快感を伴いにくいことを指します。
【衣服を着たまま受けられる:磁気は骨や布を通り抜ける】
この特性は、患者さんの心理的、身体的なハードルを下げるうえで大きな役割を果たしています。例えば、物理療法で電気刺激を用いる場合、一般的には肌に直接電極を貼る必要があります。場合によっては、器具を体内に入れることもあります。こうした方法は、患者さんにとって心理的な抵抗や恥ずかしさ、皮膚トラブルのきっかけとなることもありました。
一方、磁気は、衣服や骨をほとんど弱まることなく通り抜けます。これは磁場の強さによらない、磁気そのものの性質です。鉄などの一部の金属を除けば、骨や布、空気の磁気の通しやすさに大きな差はありません。そのため、「衣服を着たまま座るだけ」「頭にコイルを当てるだけ」という、プライバシーや尊厳に配慮した環境をつくることができます。医療従事者にとっても、装着の手間が少なく、衛生管理がしやすいという利点があります。
【皮膚の痛みが少ない:電極を使わない磁気刺激】
さらにメリットは、もう一つあります。それは、皮膚表面への刺激が抑えられる点です。電流を直接流す電気刺激では、皮膚の電気抵抗によってピリピリとした痛みが生じやすくなります。これが、出力を上げる際の妨げとなることがありました。
磁気は皮膚や皮下脂肪を通り抜け、その奥にある神経や筋肉の周りにも電流を生じさせます。電極を介さないため、皮膚の一点に電流が集中せず、表面の痛みを感じにくいのが特徴です。
そのため、必要な強さの刺激を、身体の奥まで届けやすくなります。
この「痛みや不快感の少なさ」は、長く続ける医療において、患者さんのQOL(生活の質)を保つための大切な要素です。
怖さを和らげることは、リハビリテーションや精神科の医療で、治療を最後まで続けるための支えにもなります。
【薬や物理療法と組み合わせられる磁気刺激】
医薬品や他の物理療法には、それぞれに優れた役割があります。磁気は、それらと「共存」できる選択肢でもあります。例えば、医師の判断で薬と組み合わせたり、副作用などで薬を増やしにくい場合に磁気刺激を取り入れたりすることがあります。一人ひとりの状況に合ったアプローチを探るうえでの助けとなっています。
磁気による刺激は、心身への負担を抑えながら、身体に働きかけられる方法です。このことが、医療現場で磁気技術が支持される背景といえるでしょう。
ただし、医療用の磁気刺激は、専門医の診察と判断に基づいて行われる医療技術です。
気になる症状がある方は、自己判断せず、医療機関に相談することが大切です。
なお、家庭で使う磁気ネックレスは、静止した磁場を装着部位にあて続け、こりと血行の改善を行う医療機器になります。
肩こりや首こりがつらいときの相談先については、こちらで紹介しています。

谷口
医療には手術や投薬など多くの選択肢がありますが、体質や副作用によりそれらが難しい方にとって、磁気治療は「もう一つの有効な手段」となる心強い存在です。現在は適応できる症状が限られていますが、磁気技術がさらに発展し、救われる方々が増えていくことを切に願っています。
「磁気の力」をプラス。ピップマグネループという選択肢
磁気は日常生活だけでなく、MRIによる検査や神経、筋肉への刺激など医療の現場でも、目的に応じて使い分けられ、私たちの生活を支えています。目に見えないため、疑わしく感じる方もいらっしゃるかもしれません。
大切なのは、目的によって磁気の使い方が異なると知っておくことです。
家庭で使う磁気ネックレスは、変わらない磁場を装着部位にあて続ける、セルフケアのための管理医療機器です。
肩こりや首こりが気になるときは、まずストレッチや、同じ姿勢を長く続けない工夫など、日々の過ごし方を見直すことから始めましょう。
しかし、セルフケアを行っても肩こり、首こりが軽減しない方は、無理をせずに肩こり症状の緩和に役立つ一般用医薬品や医療機器を上手に取り入れて、頑張っている身体を労ってあげてください。
何を選択するか迷われている方へ、一つの選択肢として「ピップマグネループ」をご提案します。
ピップマグネループ(家庭用永久磁石磁気治療器)は管理医療機器であり、その効果は「装着部位のこり及び血行の改善」です。購入は、ピップウエルネス通販公式サイトから可能です。ピップマグネループには、個々のニーズに応える多彩なラインナップが用意されています。
【管理医療機器「ピップマグネループ」の多彩なラインナップ】
ピップマグネループNEOMAX
シリーズ最大の磁束密度200ミリテスラ(mT)の磁石が20粒内蔵。頑固なこりにしっかりとアプローチしたい方におすすめです。
ピップマグネループMAX
磁束密度55mTの磁性粉配合磁気ループの中に200mTの磁石を6粒内蔵。シンプルで洗練されたメタルシルバーのトップパーツ付きです。
ピップマグネループEX
磁束密度150mTの磁石4粒と75mTの磁石16粒、合計20粒を内蔵。幅広い層に愛用されているスタンダードなモデルです。
ピップマグネループAiryFree(エアリーフリー)
磁束密度55mT。ループの太さと重さを約50%カット(従来比)した、軽やかな着け心地のモデルです。
ピップマグネループfit
最大磁束密度150mTの磁石を6粒内蔵。お好みに合わせて42〜50cmの範囲で長さを自由に調整できるのが特徴です。
全シリーズとも、無理な力がかかると外れる安心設計となっており、着脱が非常に簡単で日常使いに最適です。 また、ファッション性も兼ね備えた豊富なカラーバリエーションがあり、日中の着用も楽しくなります。
【ご使用上の注意】
※次の方は使用しないでください。 植込み型心臓ペースメーカーなどの体内植込み型医用電気機器を使用している方
※次の方は、あらかじめ医師にご相談ください。 医療機関で治療を受けている方、体調のすぐれない方
※時計、磁気カード、磁気テープなど、磁気の影響を受けるものには近づけないでください。
※使用中に体調が悪くなった場合は、直ちに使用を中止してください。
※その他の使用上の注意については、必ず製品の添付文書をご確認ください。 →ピップマグネループ 取扱説明書・添付文書
※あわせて読みたい:MRI検査を受ける予定がある人へ 肩こり改善の磁気ネックレスを脱着するタイミングについて
【就寝時のリラックスタイムからの活用】
磁気ネックレスの装着がはじめてであれば、まずは「就寝時」からの活用を検討してみてはいかがでしょうか。寝ている間は身心1)がリラックスしている状態です。磁気がじっくりと首や肩の血行に働きかけ、こりの改善が期待できます(効果の感じ方には個人差があります)。
症状が改善しない場合や痛みが続く場合は、必ず医療機関を受診してください。
ピップマグネループについて興味をもっていただけたでしょうか?
磁気は皆さまの生活を支えます。
今日も気持ちの良い1日をお過ごしください。
1)弊社は、「健全な『心』は健康な『身』に宿る」という考えから、身体と心のつながりを「身心」と表記しています。一般的には「心身」と書かれることが多いですが、まずは土台となる身体(身)を整えることが、健やかな心への近道だと考えています。
よくある質問(FAQ)
- 磁気ネックレスを長時間着けていても身体に影響はありませんか?
使用中に皮膚のかゆみや発疹などの異常を感じた場合は直ちに使用を中止してください。また、ペースメーカーなどの電磁障害を受けやすい体内植込型医用電気機器を使用している方は、誤作動を招く恐れがあるため使用できません。
- 医療用のTMSと家庭用磁石は何が違うのですか?
医療用のTMSは「変動磁場(パルス磁場)」を用いて神経細胞を刺激しますが、家庭用の磁石は「静磁場(永久磁石)」を用いて血行を改善するものです。目的やメカニズムが異なるため、家庭用磁石で疾患の対応を試みることはできません。
- 「経頭蓋磁気刺激(TMS)」や「尿失禁治療用磁気刺激装置」を治療中に磁気ネックレスは使用していいでしょうか?
治療の妨げや事故につながる恐れがあるため、治療中は必ずお外しください。詳細は担当医師の指示に従ってください。








